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園長通信(令和5年5月号)
園長つぶやき~園関係者が「みんなのなかで、やりたいことをする人」に~
新年度が始まり、少しずつ子ども達にも一定の落ち着きが見られます。
大阪府や大阪市の選挙が終わり、国では子ども家庭庁を中心に「異次元の少子化対策」が侃々諤々議論され始めました。
昨今の政治・教育は対話が大切、市民や子どもと対話をしながら進める、といった対話というフレーズがよく聞かれます。
いわゆる話し合いをしますよということですが、これは話し合いでしょうか?という疑問を抱くような場面が、政治・教育だけでなく、家庭・親友の間でも時折見受けられます。
話し合いの要素は、基本的に二つしかなく、聞くと話すだけです。
話す、は相手に自分の意見や思いを伝えるという、アウトプットすることです。
聞く、は相手の意見や思いを聞く、というインプットすることです。
たった二つの、人間として自然に獲得するであろう行為なのに、聞くと話すが上手な人と苦手な人がいて、社会では対話を教える商売もあります。
対話や話し合いが上手い人は、個性や人柄、人に興味がある、という先天的要素もあるので、上手な要因を探ることが難しいですが、一方の上手くいかない人の原因は、以下の2点のような共通性があるように感じます。
・聞くと話すのバランスが悪い(聞くと話す量や質に偏りがある)
聞いているようで、相手に気持ちが向いておらず認知・理解していない。
話しているようで、相手の認知や理解に気持ちが向いていない、一方的である。
・話がかみ合っていない(キャッチボールにならず、同意や合意できない)
話し合っている内容に一貫性がない、テーマがバラバラで飛躍する。
何が同じで、何が違っているか互いに分かり合ってない、合意できていない。
話し合いが上手くいくかどうかは、その人のセンスや好き嫌いではなく、相手に興味を持ち、共通点を探すところが大事なのかもしれません。
先日のクラス懇談会も、保護者同士が知り合う機会を持つという目的もあります。
ぜひ皆様も、今年度は園・家庭・地域で、共通点を探しあう聞くと話すを意識してみてください。生活の豊かさが、そこから生まれるかもしれません。
2023年5月1日