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園長通信(令和4年3月号)

園長つうしん

日々の日差しに温かみを感じる季節になりました。

我々はこの時期、新年度の入園する人たちと新たな出会いを心待ちにする感情と、今年度で別れる方々に対する寂しい感情が入り混じる季節です。

ご家庭では、4月以降の話が頻繁に出だしている時期ではないでしょうか?

 

家庭だけでなく世間も、次がどうなるかの話がたくさん出てきています。

ロシアがウクライナ領に軍隊を進めた話とそれにかかわる経済影響、新型コロナウイルスの新たな型BA・2に対する警戒策、そして豊中市長選挙も。

 

ただでさえコロナ対策に気を使う中でも、社会は次の時間に待ったをかけてはくれません。

でもこんな時期こそ、立ち止まり、過去を振り返ることが必要だと感じています。

 

「木こりのジレンマ」という例え話があります。

ある木こりが、がんばって木を切っている。

通りがかった旅人がその様子を眺めていたが、斧を振るう勢いのわりに、なかなか木が切れていない。

見ると木こりの使っている斧が刃こぼれしているようなので、旅人は言った。

「斧を研いだほうがいいのでは?」

すると、木こりは言った。

「わかっちゃいるんだけどね、木を切るのに忙しくて、それどころじゃないよ」

 

この例え話の伝えたいことは、「どんなに忙しくても、いったん立ち止まって次の準備をすることが、よりよい未来につながる」ということです。

 

子ども達や保護者(もちろん園も)にとっての「立ち止まり時期」の大きな一つは、卒園式・修了式だと思います。

この文を記載した日は、ちょうど東日本大震災があった3月11日です。

この災害があった多くの子どもたちは、卒園式や卒業式が出来ず新年度を迎えました。

非公式ですが、被災地の声で「卒園式や卒業式を行わなかった子ども達は、卒園式や卒業式を行った子ども達より新年度の学校生活に不適応を起こす子が多かった」と言っています。

 

大切なこの節目の時期です。新年度を迎える   祝いだけでなく、過去を振り返り、自分を見つめ直して、次へのジャンプアップできる時期でありたいですね。