TOPICS
~庄内こどもの杜幼稚園の見えない秘密(豆まき行事の鬼)~
今回の見えない秘密は、「豆まき行事の鬼」についてです。
節分行事の時に、日本の多くの幼稚園・保育所・認定こども園で、鬼が登場する豆まき行事が行われます。
ただ面白いもので、各園によって鬼のフォルムも、豆まき行事の行い方も様々です。
他園の様子をお伝えしながら当園の考えをお伝えします。
まず鬼のフォルムですが、優しい鬼、アニメキャラクター風の鬼、怖い鬼様々です。
中には、鬼担当の人の顔にペインティングして登場する鬼もいます。
当園は奇をてらわず、普通の怖い鬼です。
豆まき行事の行い方は、鬼のフォルム以上に様々な形態があります。強い鬼がやってきて子どもを怖がらせるか、それとも怖がられないように優しい鬼だったり弱い泣き虫の鬼なのか、鬼の行動も様々です。いずれの場合も、この行事を通して子どもにどのような体験であって欲しいかで変わります。
当園の場合は、ただ鬼が子どもを脅かすだけの行事ではないようにしています。
事前に鬼が来ることを伝え、あらかじめ対策できるような時間を用意します。
伝えることで恐怖や脅威は感じますが、近々迫り来る危機に対してどのように乗り越えるか先生と子ども達が一緒に対策を考え、その対策を実行しながら危機を乗り越える、トライ&エラーの機会であって欲しいと思っています。
またどうしても我慢できない恐ろしい恐怖に、信頼する先生たちや友達が擁護してくれる。怖くても先生や周りのみんなが助けてくれるような体験をすることで、安心の場を確認する機会であって欲しいと思います。
なので当日の鬼は、子どもたちの対策に対して、徹底的に引っかかる様にしています。
自分達の対策が上手くいった、考えた方法に相手が反応して(引っかかって)くれた、そんな経験は次に対策を考える話し合いの自信につながります。
また当園では、鬼の訪問があった後、終わりの手紙が鬼から届くようにしています。
子どもにとって、最後がどうなるか・どうなるかわからない状態は、また来るかもしれないと恐怖を感じることがあります。
なので、この鬼がくる豆まき行事に対して、おしまい・終わりの手紙が来ます。
ファンタジーは、最後ほど丁寧に「おしまい」をしたいと思っています。
このように当園の豆まき行事は、手紙に始まり、手紙に終わるようになっています。
次年度もきっと、コミカルかもしれないがきっちりと主人公の罠にかかる、映画ホームアローンの盗賊のような鬼がやってくるでしょう。
2025年3月1日