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園長通信(令和7年3月号)
園長つぶやき~園関係者が「みんなのなかで、やりたいことをする人」に~
2月となり、職員達も子どもたちの成長を嬉しく思いながらも、年度末の寂しさが頭によぎる時期となりました。
2月15日、年度末最後の行事である劇あそび会を無事開催することが出来ました。
今回は、劇あそび会の挨拶の際にお伝えした、自身を振り返ることに関してのお話です。
劇あそび会当日に撮られた写真や動画、またリハーサル時の写真屋さんの写真、ルクミーやインスタグラムでお届けした様々な記録が皆様の手元に残っていることと思います。
きっと多くの方は、その日に子どもさんと一緒にご家庭で見られたことと思います。
劇あそび会前日に、私の息子娘達の15〜18年前の劇あそび会映像を家族で見ました。
思春期を通り過ぎた子どもたちがその過去映像をみることは、自分達の屈託な姿を楽しむだけでなく、感情の振り返りをしている様子がうかがえました。
映像場面の情景を思い出すだけでなく、それぞれの場面で自分達が抱いていた感情を思い出すこともあれば、忘れている自己の感情を探るような発言もありました。
私もその場面をみながら、親として至らなかった当時の自分を思い出し、もっとゆとりを持ってやってやれなかっただろうかと恥じ入る次第です。
現在この文章を書いている私も、読んで頂いている皆様も常に感情は移り変わります。
人は忙しい日々の中、改めて過去を振り返ることはあまりなく、それよりも明日のやるべきことを考えることの方が多いと思います。
こんな慌ただしい現代だからこそ、巷では「3行日記」が推奨をされているのでしょう。
実は自分の喜怒哀楽の感情を自覚するというのは、精神的自立にとても大切な行為です。
「自分は今、イライラしている」「自分はこんな状態が特に緊張する」「実はこんな行為を喜んでいる」「私の不満は、やってくれなかった悲しさからきている」
自分の感情を自覚すると、感情コントロールが上手くなり、衝動的な行動を抑えることが出来ます。
子どもたちがもう少し大きくなったら、過去の劇あそび会映像を利用して、感情の成長がまだまだ未熟だった時期の姿を見ながら、感情の推察をしてみるとよいかもしれません。
自分の感情は自分が一番理解できないものであると言われています。
この場面の自分は、何を楽しんでいたんだろうか、何を嫌がっているのだろうか。
また撮影をしている保護者自身も、何を感じて撮影していたのだろうか。
それらをただ見るだけでなく、語り合いながら自分達の感情を再認知することは、とても自分を振り返るきっかけとなります。
皆さんも、家族みんなが集まる食事場面やくつろぎのひと時に、これらの宝の映像記録を活用されるのはいかがでしょうか。
2025年3月1日